『本気でFIREをめざす人のための資産形成入門 30歳でセミリタイアした私の高配当・増配株投資法』を読んで見えたFIREへの道筋。

 

 この本のまとめを備忘録として書いていきます。この本の著者が紹介する方法は、

「高配当・連続増配株にひたすら投資を続けて、配当金が生活費を上回るようにする」

です。

 

最も避けたいのは狼狽売り。

⇒値動きに一喜一憂して売ってしまうのが一番最悪。長期投資をする上で含み益は避けられません。日本株の場合、投資期間が20年以上になると元本割れリスクが消失します。また米国株であれば15年以上で元本割れが消失します。市場に長く居座り続けることが一番リスクが低いということです。

 

基本的に株は買ったらひたすら持ち続けるBuy&Holdが一番儲かります。ある調査によれば、株で一番儲かった人は、

1位 亡くなってしまっていた人 

2位 保有していることを忘れていた人 

3位 株を頻繁に売り買いした人 

だったようです。要するに、株を買ったあとはほったらかしにしておくのが長期で見ると一番儲かるということですね。

 

株価が暴落した際に思い出すべきこととして、これまでの歴史の中で金融危機や戦争、パンデミックなど株式市場全体が大きく下落した局面があります。

 

この際には「30%~60%程度の暴落はいつなんどきでも起こりえる」と心得て投資をすることが大切です。

 

そして、株価が暴落している時ほど、たくさんの株を買うことが大切になります。株価が安ければ、それだけ多くの株を買える状態になっているということですので、受け取れる配当金も多くなります。

 

支出の最適化

 収入ー支出をいかに多くし、それらを投資に回せるかでゴールが近づいてきます。そのため、支出を減らす方法についてまとめていきます。収入を1000円増やすには、そのために労働が必要になりますが、支出を1000円減らすのは簡単です。

 

① ペットボトルは買わずに水筒を持参する。

 これは私も数年前から取り組んでいます。投資をせずに、お金に無頓着だったころは毎日缶コーヒーやペットボトルを買っていました。1日に300円でも1カ月で9000円。1年間にすると10万円を超えます。10年間で100万円です。水筒にするだけで100万円を得られると考えましょう。また、水筒だといつでも好きなタイミングで冷たい&温かい状態で飲めますし、水やお茶にすると健康にも良く、コーヒーやコーラの飲みすぎで糖尿病になったりして医療費がかさむことも防いでくれます。

 

② たばこを買わず、たばこ株を買え。

 私は喫煙したことがありません。口臭が気になりますし、お金をかけて体を悪くすることに何の価値も感じません。1日1箱吸う人は年間で10年で180万円を煙草に使います。しかし、その180万円をたばこ米国株(アルトリアグループ)に充てると、316万円の利益に生まれ変わります。

 

③ 書籍は図書館

 これは私も実践していました。日本には各市町村に図書館があります。図書館には新刊の雑誌や書籍が揃っています。しかもそれを無料で借りることもできます。情報はお金になることを考えると、図書館は無料でお金になる種を借りられる場所ということになります。

 

④ 会社の飲み会は必要最小限

 コロナの流行により、もうほとんど飲み会がなくなりました。かといって職場の人間関係が悪化したかというとそんなことはありません。確かにお互いのプライベートな事情を知る機会は減りましたが、仕事に差し支えはありません。私はもともと飲み会が好きなほうではありません。飲み会は大抵、その場にいない人の悪口大会になるので、嫌な気分になることも多かったからです。日本の飲み会文化、終わりにしませんか。欧米各国は仕事が終わると家族の為に真っ先に家に帰る人が多いですよね。それが結局人を幸福にすると思います。飲み会は支出の面でもとても痛い。嫌な飲み会、私はもう行きません。

 

⑤ コンビニに行かない。

 投資をしていないころはよくコンビニに行き、平気で1000円以上使っていました。コンビニって本当に簡単に1000円超えてしまうんですよね。水筒があれば、のどが渇いてアイスやジュースを買いたくなっても、コンビニに行くことを防げます。コンビニは消費癖がある人が行くところです。タバコを買うのは基本的にコンビニが多いでしょうから、喫煙者は必然的にコンビニに行くことが多くなります。結果的に水筒を持参せず、喫煙者であれば、コンビニにお金をどんどん吸い取られることになるでしょうね。

 

⑥ 保険には入らない。

 日本は皆保険制度が導入されているので、毎月健康保険料が天引きされています。これは私の場合、月1万円以上にもなります。この1万円を払っていることで、

・医療費の7割をカバー

・入院時の食事代

・入院時の生活費

・保険外の先進医療等を受けた場合7割をカバー

・高額療養費

・出産費

などがすでにカバーされています。このことを考えると、一般の保険には入る必要がありません。車の任意保険に入っておけば、交通事故での費用はカバーしていますので、基本的に他の保険は必要ないことになります。もし死亡した場合、葬儀費用の平均が200万と言われていますが、貯蓄で賄えるので迷惑をかけることもありません。死んだらお金はあの世に持っていけませんので、生命保険でいくらもらえたところで意味はありません。残された家族は助かるかもしれませんが、結局、遺族年金が国から支給されることを考えると、一般の生命保険での支払いは無意味です。生命保険に支払うくらいだったら、生きているうちに、家族の為に使っておいた方がいいですよね。

 

どの米国株を買うべきか

配当金が手軽に欲しければETFの自動積立をすべき

HDV

・SPYD

・VYM

 

株主還元に積極的な企業

・HII(ハンティントン・インガルス・インダストリーズ)

・ジョンソンエンドジョンソン

 

減配しない

サザンカンパニー(70年以上減配無し)

FIREした筆者が保有する高配当米国株

(トータルリターン)

サザンカンパニー(9.4%)

・ジョンソン&ジョンソン(8.8%)

・デュークエナジー(10.2%)

ベライゾンコミュニケーションズ(8.7%)

エクソンモービル(5.0%)

・アイビーエム(4.6%)

・アルトリアグループ(14.6%)

・アッヴィ(13.3%)

AT&T(8.5%)

ロイヤルダッチシェル(5.3%)

10銘柄平均8.8%

 

日本株

JT

オリックス

三菱商事

・ヒノキやグループ

沖縄セルラー電話

ビックカメラ

ソフトバンクグループ

日本航空

三菱UFJファイナンシャルグループ

・スターアジア不動産投資法人

タカラレーベン不動産投資法人

スターツプロシード投資法人

・Oneリート投資法人

 

その他の国

ベトナム

・ビンホアン水産

・サオタ食品

<香港>

・春泉産業信託

HSBC Holdings

そのほかイギリス、オーストラリア、カナダにも投資しています。

世界各国の株を買うことで、通貨分散もできるようです。

刺さった言葉

「今、自分が欲しいものが、FIRE達成時期を遅らせてでも必要なものか」

まとめ

 筆者の主張をまとめると・・・

・支出を減らすことで投資資金を最大にする。収入の8割を投資に回すのが理想。

・米国の連続増配企業を中心に高配当株に投資する。もしくは、高配当ETFに投資して、配当金を受け取る。

日本株、その他の国の株式やリートにも投資することで通貨分散を図れる。

 となりました。収入の8割を投資に回せるのは筆者が三菱グループで高所得であったことが大きいと思います。しかし、ボーナス全額、月の支出の6割くらいを投資に回せれば一般の人でも月15万程度は投資に回せる可能性があります。

 

 米国の連続増配企業に投資することを数カ月前から始めました。米国株は3カ月に1度配当金が入るため、数社の株を保有すると毎月配当金が入るようになります。現在、私が米国株に投資できている金額が少ないので、配当も少ないのですが、毎月何もしなくても不労所得が入ってきはじめています。これは銀行口座に預金していたら、体験できないことです。

 

 配当を狙って投資する前は、「どうせ配当金生活まで道のりは長いから、欲しいもの買おうかな」と半信半疑ではありましたが、少額だとしてもいざ配当金を受け取り始めると、少しでも投資にお金を回したいという欲求が出てきました。

 

 欲しいものを買ったらその瞬間から、そのモノの価値は下がります。メルカリで売れたとしても、出品の手間やコストを考えると、モノを増やすことが面倒になってきている自分がいます。

 

 モノと言っても、それがお金を生み出すパソコンやタブレットなどであればいいですが、その値段を上回る稼ぎを出して、初めて価値があるモノだと言えるでしょう。

 

 このようなモノに対して、株式はお金を生み出し続けてくれますし、値下がりしても今後値上がりする可能性もありますし、モノと違って梱包や発送などの手間もかからず、売買がしやすいです。

 

 さらに、株を買うことで、社会経済の動きに敏感になりました。世界には様々な企業があり、それらが生み出すサービスやモノに囲まれて生きていることを実感しました。そういう企業の情報や、お金に関する知識を付けたいと考えるようになり、以前は全く読まなかった本を読むようになり、世界が広がりました。

 

 株は値下がりして資金を失うことがあります。しかし、株を買った事で、節約の習慣が身に付き、不摂生が減ったことで体調も良くなり、配当金が右肩上がりに積みあがっていくことで「未来は現在よりもお金持ちになっている」事実に心の余裕が生まれ、読書をする習慣が身に付きました。また、筆者が述べている「その商品はFIREを遅らせる価値のあるモノなのか」という言葉の様に、今から買おうとしているものをただ我慢するのではなく、結局はその使わなかったお金を投資に回すことで将来にもっと大きなお金になることを信じ、ストレスなくモノを買わない決断が出来るようになりました。

 

 そう感じたのが、お腹が空いた時に立ち寄ったうどん屋さんの出来事でした。ある日、ドライブしているとおいしそうなうどん屋さんを発見しました。家に帰れば、食材はあるのですが家までは30分かかります。

 

 私は誘惑に負けてうどん屋さんに入店しました。そしてメニュー表を開けてびっくり。私が思っていた値段の1.5倍~2倍の値段のメニューが並んでいました。うどん定食が1000円。私の住む地域ではうどん定食は500円前後ですので、悩みました。

 

 しばらく悩んだ挙句、私は何も頼まず店を出ました。少し勇気が要りましたが、お店を出た瞬間、「あ、いま1000円稼いだ」と思いました。あのまま、誘惑に負けていたら失っていたはずの1000円が今、手元にありました。ということは、我慢したことによって1000円を稼いだということです。

 

 この行動は、投資をしていなかった20代では恐らく出来なかったことです。お金に対してずいぶんシビアになりました。お金持ちは「無駄だと感じる支出には1円でさえ払うことを嫌う」ということを知ったからだと思います。

 

 それは「本当に価値がある」と自分が信じているものにお金を回せることでもあると思います。大切な人へのプレゼント代にしたり、ご飯を奢ってあげたり、人が喜ぶことにお金を回すことが出来ます。

 

 お金は人を幸せにする道具です。だからこそ、お金と企業に働いてもらって配当を受け取りたいと思います。私が投資することで、投資先の会社は資金調達が出来て、新たなサービスへの投資が出来る。それが世界を大きく変えるサービスかもしれません。株式投資で世界に何かしら影響を与え、株式投資によって節約し、メンタルが鍛えられ、人が喜ぶことが嬉しいという精神面での成長を感じる事が出来ます。

 

 まだまだ、株式投資、お金の勉強をしていきたいと思います。